トレミフェンクエン酸塩製剤(読み)トレミフェンクエンサンエンセイザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 の解説

トレミフェンクエン酸塩製剤

製品名
トレミフェン(沢井製薬、日本ジェネリック、メディサ新薬)
フェアストン(日本化薬)

 女性ホルモンのエストロゲンの作用を抑える効果があり、閉経後の乳ガンの治療に用いられる、1日1回の服用で有効な薬です。


発疹ほっしんなどの過敏症状が現れることがあります。過敏症状が現れたときは服用を止め、すぐ医師に報告してください。


②血栓塞栓症、静脈炎、肝機能障害、黄疸おうだん子宮筋腫が現れることがあります。このような症状が現れたときは服用を止め、すぐ医師に報告してください。また、白血球減少、高カルシウム血症、吐き気嘔吐おうと、食欲不振、胃部不快感、下痢、かゆみ、貧血めまい、頭痛、性器出血、ほてり、発汗、むくみ、倦怠感けんたいかん視覚異常、脱毛が現れることがあります。


錠剤です。服用するときは医師・薬剤師の指示をきちんと守り、かってに中止したり、増量・減量しないでください。


②過去にこの薬で重い過敏症状をおこしたことのある人、QT延長またはその既往歴のある人、低カリウム血症のある人、クラスⅠA(キニジンプロカインアミドなど)またはクラスⅢ(アミオダロン、ソタロールなど)の抗不整脈剤を使用中の人は使えません。


妊婦、現在妊娠している可能性のある人、母乳で授乳中の人は服用できません。


 避妊する場合、この薬を服用中はホルモン剤以外の方法で行う必要があります。また、妊娠が確認された場合または妊娠の可能性がある場合は、すぐに服用を止めてください。


重度徐脈などの不整脈、心筋虚血などの不整脈をおこしやすい心疾患のある人、骨髄機能が低下している人、チアジド系降圧利尿剤及びワルファリン製剤を服用中の人、高齢者などは、重い副作用が現れることがあるので、注意が必要です。


⑤副作用の出現早期に発見するため、血液検査、肝機能検査、腎機能検査などを頻繁に行う必要があります。医師から指示された検査は、必ず受けてください。

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報

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