エダヒドラ(読み)えだひどら

日本大百科全書(ニッポニカ) 「エダヒドラ」の意味・わかりやすい解説

エダヒドラ
えだひどら / 枝水
[学] Cordylophora japonica

腔腸(こうちょう)動物門ヒドロ虫綱ヒドロイド目クラバ科に属する海産動物。ほかの多くのヒドロ虫類が海産であるのと異なり、本種はおもに汽水にすむ。群体はアシなど水草枯れ枝などに付着し、よく成長したものでは多数枝分れして叢(そう)状となり、高さ7センチメートルほどに達する。各枝の先端にみられるヒドロ花は紡錘状であり、その上に約10~30本の糸状触手が不規則に散在している。群体の枝上にはところどころに卵円形の生殖体がみられるが、これらの生殖体中には卵あるいは精子が生じ、遊離してクラゲとなることはない。茨城県涸沼(ひぬま)、高知県浦戸(うらど)湾などから知られている。近縁種のマシコエダヒドラC. mashikoiは石川県河北(かほく)潟より知られている。

[山田真弓]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android