インスタント写真(読み)インスタントシャシン

デジタル大辞泉 「インスタント写真」の意味・読み・例文・類語

インスタント‐しゃしん【インスタント写真】

インスタントカメラで撮影した写真米国ポラロイドカメラが有名なことから、ポラロイド写真ともよばれる。

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化学辞典 第2版 「インスタント写真」の解説

インスタント写真
インスタントシャシン
instant process

拡散転写法を利用して,撮影後,その場ですぐに画像を見ることのできる写真.ハロゲン化銀乳剤層塗布シートと受像層塗布シートとを密着させておき,露光後,ペースト状現像液を両者の間に展開して現像し,速いものでは数十秒程度で写真像が得られる.感光材料感度はASA3000~10000に達する.撮影後すぐに写真が得られるので,一般撮影のほか,科学写真(顕微鏡写真など)に広く使用される.現像後,受像層シートを乳剤層シートから分離させるタイプでは,ポジ像とともにネガ像(乳剤層シート)が得られるものもある.分離不要のモノシートタイプでは,乳剤層と受像層を酸化チタンのような白色の不透明層で遮断してポジ像を得る.カラー画像の撮影も可能である.カラー感材では三原色に感光する三つのハロゲン化銀乳剤のすぐ下に現像剤層を設けておき,露光後,現像を開始させるためのアルカリ性活性液をはたらかせる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「インスタント写真」の意味・わかりやすい解説

インスタント写真
インスタントしゃしん
instant photography

撮影後ごく簡単な操作短時間印画が得られる写真方式。アメリカ合衆国ポラロイドが発売したので,ポラロイド写真と呼ばれることが多い(→ポラロイド・カメラ)。また富士フイルムもインスタント写真が撮れるフォトラマを発売した。証明写真などにも用いられたが,今日では需要も減り,ごく一部の愛好家に親しまれている。

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