インシャン(陰山)山脈(読み)インシャンさんみゃく(英語表記)Yinshan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「インシャン(陰山)山脈」の意味・わかりやすい解説

インシャン(陰山)山脈
インシャンさんみゃく
Yinshan

中国北部,内モンゴル (蒙古) 自治区中部,ホワン (黄) 河大湾曲部の北にある地塊山地。東西 400kmにわたって標高 1500~2000mの山が連なる。主脈のターチンシャン (大青山) 山脈南方のホータオ (河套) 平原から比高 1000mの断崖をなして屹立しているが,北斜面はモンゴル高原にゆるやかに低下する。古くから漢族と北方遊牧民族との境とされ,戦国時代の趙から秦,漢の各代にわたり長城が築かれた。山麓石炭,鉄の埋蔵が豊富で,特に北麓のバヤンオボー (白雲鄂博) の鉄鉱山は規模が大きい。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報