アルニカ(読み)あるにか

デジタル大辞泉 「アルニカ」の意味・読み・例文・類語

アルニカ(〈ラテン〉Arnica)

キク科多年草。ヨーロッパの高山に生え、高さ25~60センチ。ウサギギクによく似る。夏から秋に黄色い花が咲く。乾かした花や根を民間薬とする。

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精選版 日本国語大辞典 「アルニカ」の意味・読み・例文・類語

アルニカ

〘名〙 (arnica) キク科の多年草。ヨーロッパで高山に自生し、花および根茎薬用とするため栽培される。高さ三〇センチメートル内外。夏、直径四~五センチメートルの黄色い花が咲く。和名のアルニカは属名をそのまま音読みしたもの。〔医語類聚(1872)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アルニカ」の意味・わかりやすい解説

アルニカ
あるにか
[学] Arnica montana L.

キク科(APG分類:キク科)の多年草。大きな根生葉はロゼット状をなし、茎は高さ20~30センチメートルで直立し、ときに分枝することもあり、先に頭花を1~3個つける。6~7月に橙黄(とうこう)色で径6~8センチメートルの花を開く。茎には対生する小さな葉を少数つけ、全体に腺毛(せんもう)または軟毛を密生する。日本では栽培していないが、ヨーロッパ南部、中央部の山地草原、とくにアルプス牧場によくみられ、ドイツ北西部の低地まで分布している。ヨーロッパでは古くからの民間薬であり、花と根を万能薬として用いた。また、伝統医学でも重要な薬物として花を狭心症の治療に用いる。経口投与で心臓機能を高め、冠動脈の血流を改善する作用がある。神経痛、挫傷(ざしょう)、打撲傷、痔(じ)、出血などに外用もする。

[長沢元夫 2022年1月21日]

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栄養・生化学辞典 「アルニカ」の解説

アルニカ

 キク目キク科ウサギギク属の[Arnica montana]という花を乾燥したもので,膏薬の形で,打撲や捻挫の誘導刺激薬として用いられた.

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世界大百科事典(旧版)内のアルニカの言及

【ウサギギク】より

…これは分布域の北方よりに多い。ヨーロッパ産のアルニカA.montana L.(英名mountain arnica)の根や花は薬用にされる。【小山 博滋】。…

※「アルニカ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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