アザミウマ類(読み)アザミウマるい(英語表記)Thysanoptera; thrip

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アザミウマ類」の意味・わかりやすい解説

アザミウマ類
アザミウマるい
Thysanoptera; thrip

アザミウマ目に属する昆虫の総称で,約 5000種から成る。総翅類ともいう。体長 0.5~6mmで,多くは 2mm内外。体は黒ないし淡黄色で細長く扁平である。頭部には1対の複眼と3個の単眼がある。触角はむち状で頭部前端についており,第3~4,6~9節には感覚器がある。口器は頭部の腹面から後方に突出し,穿孔と吸収に適している。中胸と後胸は融合し,普通2対のがある。翅は細長く,翅脈を欠き,周縁に長毛が並ぶ。腹部は長く,先端に向って細まるものが多い。肢は短く,跗節は1~2節で,先端に2本の爪と吸着器がある。植物上で生活し,アザミなどの花の中にすむものが多く,和名もこれに由来する。大多数は農作物害虫であるが,食虫性の種もある。日本ではシマアザミウマ科 Aeolothripidae,アザミウマ科 Thripidae,クダアザミウマ科 Phlaeothripidaeの3科が知られ,100種余を産する。 (→昆虫類 )  

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