アイスクリン

デジタル大辞泉 「アイスクリン」の意味・読み・例文・類語

アイスクリン

《「アイスクリーム」の変化した語》氷菓子の一。アイスクリームに似るが、乳脂肪分が少なくあっさりした味わいのもの。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「アイスクリン」の意味・読み・例文・類語

アイスクリン

〘名〙 (「アイスクリーム」の変化した語)
① 乳脂肪分の少ない黄色い粗製のアイスクリームをもなかの皮の円錐形のカップに入れて供した菓子。縁日街頭などで売り歩かれた。
※僕の東京地図(1936)〈サトウ・ハチロー〉ボクのヱンコ「夏がくる、アイスクリンの(アイスクリームなんてねばっこいものぢゃない)旗は、機械をまはしてゐるオヤヂと共に、汗とほこりにまみれ」
※通学物語(1941)〈渋沢秀雄〉菓子の追憶「『ほうら出来たてのアイスクリンアイスクリン』といって、にこにこしながら持って来るのだった。〈略〉それはニラ・アイス・クリームだったらしい」
紺暖簾(1901)〈山岸荷葉二三「『浪ちゃんの所(とこ)へ、執達吏が遣(や)って来たんですとさあ。』〈略〉『矢張(やっぱし)、アイスクリンに懸ったんだらう』」

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世界大百科事典(旧版)内のアイスクリンの言及

【アイスクリーム】より

…彼らはこの珍奇にして美味なるものに接して驚倒したらしい。正使新見豊前守の僕従であった柳川兼三郎は,その〈アイスクリン〉の美味をたたえ,〈是を製するには,氷を湯にてやわらかくなし,其後物の形へ入れ,又氷の間へ入れて置く時は氷のごとくなると云ふ,尤も右の氷をとかしたる時なま玉子を入れざれば再び氷らずと云ふ〉と,ほほえましい文章を書き残している。1869年(明治2)に横浜で初めて売り出されたが,まだ外人相手のもので,一般に普及するにはそれから30年ほどかかった。…

※「アイスクリン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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