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「わな(罠)猟」の意味・わかりやすい解説
わな(罠)猟【わなりょう】
各種のわなを用いて行う狩猟。わなにはくくりわな(馬の尾毛,針金,麻ひもなどで輪を作り獲物の通路に仕掛ける),箱わな(箱の中に仕掛けた餌(えさ)を獲物が引くと入口が閉ざされる),圧殺わな(戸板や丸太格子の上に岩石をのせ,一端を支柱で支えて地上に置き,餌にひかれて下に入った獲物を支柱をはずして圧殺する),箱落し(箱わなと圧殺わなを組み合わせたもの),とらばさみ(トラップ式ネズミ取りのようなもので,獲物が足を踏み込んだり餌を引いたりすると仕掛けたスプリングがはずれて獲物を挟む)などに分類される。わなは法定猟具で,わな猟をするには甲種免許が必要。〈鳥獣保護法〉で鳥類のわな猟は禁止され,主としてタヌキ,キツネ,ウサギ,イノシシが対象とされる。一般に狩猟採集民は補助的手段としてわなを用い,むしろ農耕民により害獣駆除等の目的でひんぱんに用いられた。
→関連項目猟師
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