デジタル大辞泉
「もやくや」の意味・読み・例文・類語
もや‐くや
[副](スル)
1 むしゃくしゃするさま。
「さまざまの妄想が、狭い胸の中で、― ―煮えくり返る」〈左千夫・隣の嫁〉
2 ごたごたするさま。
「何か―する中へ、ちょっとお邪魔と出かけたが」〈伎・御国入曽我中村〉
[名]
1 気持ちがうつうつとして晴れないこと。もやもや。
「胸の―を晴そうと」〈木下尚江・良人の自白〉
2 もめごと。いざこざ。
「さっきにからの―寝られはせまい」〈浄・盛衰記〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
もや‐くや
[1] 〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
※
浮世草子・紅白源氏物語(1709)二「互に心の
うちにのみもやくやわやわやとしてかなしければ」
[2] 〘名〙
※浄瑠璃・平仮名盛衰記(1739)三「さっきにからのもやくや寐られはせまい聞たで有ふ」
※
人情本・恩愛二葉草(1834)二「ツイ気にかかる胸のもやくや」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報