もて返す(読み)モテカヤス

デジタル大辞泉 「もて返す」の意味・読み・例文・類語

もて‐かや・す【もて返す】

[動サ四]もてかえす」の音変化。
医者出入りやら巫女みこの御符のと、屋内が―・いて」〈浄・阿波鳴渡

もて‐かえ・す〔‐かへす〕【もて返す】

[動サ四]混雑する。ごったがえす。
右往左往に―・す」〈浄・会稽山

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「もて返す」の意味・読み・例文・類語

もて‐かえ・す‥かへす【もて返】

  1. ( 「もて」は接頭語 )
  2. [ 1 ] 〘 自動詞 サ行四段活用 〙 混雑する。ごったがえす。もてかやす。
    1. [初出の実例]「一休こそ御下なれとて、上を下へともてかへし、なけれど道の塵をとり」(出典:咄本・一休咄(1668)一)
  3. [ 2 ] 〘 他動詞 サ行四段活用 〙 物事状態を変える。変更する。また、もとの状態、ふさわしい状態に戻す。
    1. [初出の実例]「願はこの生の世俗文字の業、狂言綺語のあやまりをもてかへして、当来世々讚仏乗の因転法輪の縁とせむ」(出典:観智院本三宝絵(984)下)

もて‐かや・す【もて返】

  1. 〘 自動詞 サ行四段活用 〙 「もてかえす(━返)[ 一 ]」の変化した語。
    1. [初出の実例]「是程医者の出入やら神子の御符のと。屋内がもてかやひて」(出典:浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(1712頃)下)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android