ぴちゃぴちゃ(読み)ピチャピチャ

デジタル大辞泉 「ぴちゃぴちゃ」の意味・読み・例文・類語

ぴちゃ‐ぴちゃ

[副]
水と物とが当たって立てる小さな音や、そのさまを表す語。「波がぴちゃぴちゃ(と)打ち寄せる」
平手で続けて軽く打つ音や、そのさまを表す語。「顔をぴちゃぴちゃ(と)たたく」
飲み食いするときに舌で立てる音や、そのさまを表す語。「犬がぴちゃぴちゃ(と)水を飲む」
[形動]水分などがしみわたっているさま。
「桃割れ髪が油で―にぬれたように」〈康成温泉宿
[類語]ぱしゃぱしゃばしゃばしゃびちゃびちゃばちゃばちゃぴちゃん

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ぴちゃぴちゃ」の意味・読み・例文・類語

ぴちゃ‐ぴちゃ

[1] 〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 水の流れが浅く少なくて、小さな音をたてて流れるさま、また、水が物にあたってはねて、小さな音をたてるさまなどを表わす語。魚が尾で水をうつ音、水のある所をぞうりなどで踏んで歩く音、波が舟ばたをたたく音、幼児の水遊びのさまなどにいう。
吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉七「汚ない水をぴちゃぴちゃ跳ねかす奴があるか」
② 平手でかるく何度もたたく音を表わす語。
※吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉四「自分で自分の禿頭をぴちゃぴちゃ叩く事や」
③ 物を飲み食いするときなどにたてる舌の音を表わす語。
※滑稽本・戯場粋言幕の外(1806)下「一と口のんで、ピチャピチャしたうちをして」
[2] 〘形動〙 液体がしみわたっているさま。
※温泉宿(1929‐30)〈川端康成〉夏逝き「桃割髪が油でぴちゃぴちゃに濡れたやうに」

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