つめたがい

精選版 日本国語大辞典 「つめたがい」の意味・読み・例文・類語

つめた‐がい ‥がひ螺貝・津免多貝】

〘名〙 タマガイ科の巻き貝。北海道南部以南に分布し、潮間帯から水深二〇メートルの砂泥底にもぐってすむ。殻は半球形で、殻径約一〇センチメートルぐらいになる。表面はなめらかで、上方淡褐色下方灰白色を帯びる。殻口は半円形で大きく、角質のふたがある。アサリハマグリなどの殻に酸を分泌して歯舌で穴をあけ、肉を食べるので養殖貝類の害敵とされる。初夏のころ、砂茶碗と呼ばれる砂と練り合わせた茶碗形の卵塊を産む。肉は食用、殻は貝細工にする。つべた。つべたがい。うつぼがい。うつせがい。
※俳諧・類柑子(1707)上「寄蝦(やどかり)の夜寒さこそとつめた貝〈堤亭〉」

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