き文字(読み)きもじ

精選版 日本国語大辞典 「き文字」の意味・読み・例文・類語

き‐もじ【き文字】

〘名〙 「き」の音ではじまる語の後半を略し、「文字」を添えたもの。多く女性が用いた。
① (「気」のつく語) 気分。気持気色。また、気づかい、気の毒、気疲れなど。
浄瑠璃・古戦場鐘懸の松(1761)三「御祈祷の験にやいついつよりも心地も勝れる。自(みづから)がきもじは無用」
② (「貴」のつく語) 貴君。貴殿。貴様。貴方
浮世草子・宇津山小蝶物語(1706)八「貴(キ)もじの御器量にとんとほれまして申ます」
③ 狐(きつね)。〔咄本・戯言養気集(1615‐24頃)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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