がもの(読み)ガモノ

デジタル大辞泉 「がもの」の意味・読み・例文・類語

が‐もの

[連語]《「が」は格助詞
(動詞の連体形+「がものはない」の形で)…するに値しない、…する必要はない、の意を表す。
「そんなものはうちでできる。金を出して頼む―はない」〈漱石道草
体言に付いて)…に値するもの、…に相当するもの、の意を表す。
三文四文―だ」〈滑・膝栗毛・七〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「がもの」の意味・読み・例文・類語

が‐もの

連語〙 (格助詞「が」に体言「もの」が付いたもの) 体言または活用語の連体形を受けて「…に相当するもの」「…に値するもの」などの意を表わす。近世以後の用法。「がの」「がところ」ともいう。明治以降は動詞の連体形を受けて「がものはない」の形をとるようになり、「…の価値はない」「…の必要はない」の意となる。
咄本・鹿の巻筆(1686)五「是はすてても三十両がものはあるが」
※道草(1915)〈夏目漱石〉四八「金を出して頼むがものはない」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android