格助詞(読み)かくじょし

精選版 日本国語大辞典 「格助詞」の意味・読み・例文・類語

かく‐じょし【格助詞】

〘名〙 体言または体言に準ずるものに付いて、その体言が他の語にどんな関係で続くかを示す助詞主語であることを示す「が」「の」、体言を修飾することを示す「が」「の」(上代語、「つ」「な」)、用言に関係するものとして「を」「に」「へ」「と」「より」「から」「にて」「して」(上代語、「ゆ」「ゆり」「よ」)などがあり、他に口語特有のものとして「で」があげられる。この語は山田孝雄(やまだよしお)命名による。〔日本文法論(1902‐08)〕

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デジタル大辞泉 「格助詞」の意味・読み・例文・類語

かく‐じょし【格助詞】

助詞種類の一。体言または体言に準ずるものに付いて、それが文中で他の語とどんな関係にあるかを示す助詞。現代語では、「が」「の」「を」「に」「へ」「と」「より」「から」「で」など。古語では、「が」「の」「を」「に」「へ」「と」「より」「から」「にて」など。

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世界大百科事典(旧版)内の格助詞の言及

【格】より

…しかし,一方,そのような関係が単語といえるものによって表される場合にも,〈格〉という用語が使われることがある。たとえば,大まかにいってある動作の向かう対象を表す,日本語の〈を〉などは〈格助詞〉と呼ばれる。さらに,上述の関係それ自体を,それがどういう手段で表されるものであれ,〈格(関係)〉と呼ぶ考え方がある。…

【助詞】より

…前件が後件の事物への限定であることを示す。(4)格助詞 体言にのみついて用言に続く(花ガ咲く,花ヲ見る,都ニ住む,都ヘ上る,都カラ下る)。前件の事物が後件の作用に対して主・目的・場所・道具等々であることを示す。…

※「格助詞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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