『枕草子』(読み)マクラノソウシ

とっさの日本語便利帳 「『枕草子』」の解説

『枕草子』

清少納言作。随筆成立については長徳元(九九五)年から同二年、長保二(一〇〇〇)年あたりまで諸説がある。宮廷生活を中心に、四季の移ろい、人間の営みについての見聞随想を的確な観察眼才気煥発文体とで描く。みずみずしい感覚と知性に支えられた、『源氏物語』と並ぶ、平安期散文芸術の頂点の一つ。

『枕草子』

清少納言
春は、曙。やうやう白くなりゆく山ぎは、すこし明りて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。\(一〇〇一頃)

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