1791年憲法(読み)せんななひゃくきゅうじゅういちねんけんぽう(英語表記)Constitution de 1791

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「1791年憲法」の意味・わかりやすい解説

1791年憲法
せんななひゃくきゅうじゅういちねんけんぽう
Constitution de 1791

1791年9月3日フランス革命の最初に制定された憲法。 89年7月国民議会は憲法委員会を設立し草案作成を開始するが,その後の時期は高揚する民衆運動に対し,中道左派を中心とする議会ブルジョアの抑圧政策が進行した時代であり,憲法はこれを反映している。前文人権宣言 17ヵ条を配置し,本文全7編 210条から成る。国民主権原則確立君主主権および人民主権排除,国民代表制の制定と直接民主制の否定が定められ,また立法府である1院制議会の代表は,一定納税 (3労働日賃金相当) 者すなわち有産者である能動的市民の間接投票によって選出されることを規定し,有産市民の国家体制を示す一方,地方自治制度を保障した。この憲法は1年弱しか施行されなかったが,ブルジョア的原則の法的確立というその骨子は「1795年憲法 (共和暦第三年憲法 ) 」に受継がれた。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「1791年憲法」の解説

1791年憲法(せんななひゃくきゅうじゅういちねんけんぽう)

フランス,91年憲法

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世界大百科事典(旧版)内の1791年憲法の言及

【国民議会】より

…したがって,これ以後の議会は憲法制定議会Assemblée constituanteと略称される場合が多い。この憲法制定議会は,フランス最初の成文憲法である1791年憲法(政体は立憲王政)を制定したのち,同年9月30日に解散した。一般にフランス革命期の国民議会という場合には,憲法制定議会と改称したのちも含めて,1789年6月17日から91年9月30日までの議会(その議員はすべてもとの全国三部会の代表者たち)を総称することが多い。…

※「1791年憲法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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