龍ノ口城跡(読み)たつのくちじようあと

日本歴史地名大系 「龍ノ口城跡」の解説

龍ノ口城跡
たつのくちじようあと

[現在地名]岡山市祇園

標高二五七・一メートルの龍ノ口山山塊の最北の峰にあり、北麓を旭川が流れる。天神山てんじんやま城とも称した。天文年間(一五三二―五五)金川かながわ(現御津郡御津町)城主松田氏が、宇喜多氏侵攻に対する拠点として築城したと推定され、松田氏に属する所元常が城主となった(備陽国誌)。「黄薇古簡集」に載せる年未詳五月一九日の三村家親書状、同じく年未詳二月四日の金吾書状などによれば度々籠城が試みられており、要害堅固な城であったと考えられる。なお家親書状では三の丸の存在も知られる。所氏は備中松山まつやま(現高梁市)城主三村家親とも結んでおり、同氏と抗争中であった宇喜多直家は永禄三年(一五六〇)当城を攻撃するが、撃退されている(備前記)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android