鼻捻(読み)はなねじり

精選版 日本国語大辞典 「鼻捻」の意味・読み・例文・類語

はな‐ねじり ‥ねぢり【鼻捻】

〘名〙
狂歌吾吟我集(1649)一「あてられてよはりがほなる犬桜はなねぢりこそ山颪のかぜ」
江戸時代非人頭松右衛門配下が携行した、長さ五〇センチメートルほどの十手のような棒。
※雑俳・柳多留‐一四(1779)「はなねじりとは名ばかりでぶつのなり」

はな‐ねじ ‥ねぢ【鼻捻】

〘名〙 荒れ馬を制御する用具。長さ約五〇センチメートルくらいの棒で、色漆青貝装飾を施したもの。これで馬の鼻先をはさんで制御し、また、争いなどの武器にも用いた。はなねじり。はなひねり。
兵範記‐仁安二年(1167)一〇月二五日「左右居飼廿人〈装束常如但大烏帽子蒲扇・鼻捻 已上挿腰二行列〉」

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デジタル大辞泉 「鼻捻」の意味・読み・例文・類語

はな‐ねじ〔‐ねぢ〕【鼻捻】

暴れ馬を制するための道具先端にひもを輪にしてつけた50センチほどの棒で、その輪を馬の鼻にかけてねじって制する。はなひねり。はなねじり。

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