鷲宿村(読み)わしじゆくむら

日本歴史地名大系 「鷲宿村」の解説

鷲宿村
わしじゆくむら

[現在地名]喜連川町鷲宿、氏家うじいえ町鷲宿

小入おいれ村の北方あら川の支流うち川の河岸段丘上に位置し、原街道が通る。地名の由来は、室町時代宇都宮氏と塩谷氏が戦った際、塩谷方の塩谷四郎貞朝(鷲宿四郎)が会戦前夜、大鷲が陣幕に宿した夢をみて大いに喜び、先陣を願出て勝利を収めたため、のち祠を建て霊鷲を祀り鷲宮と称したので鷲宿となったという(「塩谷系図」下野国誌)。天正一四年(一五八六)と推定される二月七日の、佐八七神主宛塩谷義綱書状(佐八文書)によると、義綱は伊勢内宮の御師佐八氏に「以前之御社領相違」により、新たに「鷲宿之郷桑原内」を寄進している。桑原くわばらは現在の大字小入字桑原の地か。また義綱は同一六年、肥後刑部少輔の戦功を賞して「鷲宿之郷西川原内」を宛行った(一一月二〇日「塩谷義綱充行状写」常陸遺文)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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