鶴・田鶴(読み)たず

精選版 日本国語大辞典 「鶴・田鶴」の意味・読み・例文・類語

たず たづ【鶴・田鶴】

〘名〙 鶴(つる)をいう。多く歌語として用いる。たずがね。
万葉(8C後)六・九一九「和歌の浦に潮満ち来れば潟を無み葦辺をさして多頭(タヅ)鳴きわたる」
無名抄(1211頃)「たづは沢にこそ棲め、雲井に住む事やはある」
[語誌](1)「万葉集」では、助動詞「つる」の訓借仮名として「鶴」を用いることがあるものの、鳥名「鶴」はすべて「たづ」と訓ぜられ、「たづ」は歌語として定着していたようである。
(2)中古以降、散文にも用例が見られるが、なお雅語としてのニュアンスが強い。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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