鴨居村(読み)かもいむら

日本歴史地名大系 「鴨居村」の解説

鴨居村
かもいむら

[現在地名]緑区鴨居町・竹山たけやま一―四丁目・東本郷ひがしほんごう町・白山はくざん

南は上菅田かみすげた(現保土ヶ谷区)および橘樹たちばな郡下菅田村(現神奈川区)と接する。北は鶴見つるみ川対岸の池辺いこのべ村・佐江戸さえど村。鶴見川沿いの北部は平地で、神奈川宿(現神奈川区)に至る道が西の猿山さるやま村から東の本郷村に通る。南部は丘陵谷戸が交錯し、「風土記稿」には桐ヶ谷・殿谷・池ノ谷・とうし谷・阿弥陀谷・西ノ谷の小名がみえる。小田原衆所領役帳に三郎殿「廿八貫四百卅八文 鴨居」とみえる。天正一八年(一五九〇)正月五日の北条家朱印状写(県史三)によると、鴨井小菅百姓中に対して、小田原城の大普請のための人足一人を出すことが命じられている。文化四年(一八〇七)九月の琉球人の人馬継立につき助郷村々議定証文(県史九)では東鴨居村・西鴨居村を称している。

鴨居村
かもいむら

[現在地名]横須賀市鴨居一―四丁目・二葉ふたば一―二丁目・小原台おばらだい

三浦半島南東端に位置し、北は走水はしりみず村、西は東浦賀ひがしうらが村に接する。丘陵が海まで迫り、平地は少ない。応安六年(一三七三)四月五日の室町幕府管領細川頼之奉書(県史三)によれば「相模国鴨江・平佐古三浦一族等跡」などが上杉能憲に与えられた。以来山内上杉氏が相伝したと思われ、応永二年(一三九五)七月二四日上杉朝宗に安堵されている(応永三年七月二三日付「室町幕府管領斯波義将奉書」同書)。小田原衆所領役帳に遠山彦四郎代「卅貫文 鴨井内」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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