鳴子温泉(読み)ナルコオンセン

デジタル大辞泉 「鳴子温泉」の意味・読み・例文・類語

なるこ‐おんせん〔‐ヲンセン〕【鳴子温泉】

宮城県大崎市温泉群。泉質炭酸水素塩泉硫酸塩泉硫黄泉など。なるごおんせん。

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精選版 日本国語大辞典 「鳴子温泉」の意味・読み・例文・類語

なるご‐おんせん ‥ヲンセン【鳴子温泉】

(平安初期、山が鳴動して温泉を噴出したところから鳴声(なるご)の湯と呼ばれたという) 宮城県北西部、鳴子(なるこ)町にある温泉。玉造温泉郷の一部で、奥州の三名湯の一つに数えられる。泉質は硫化水素泉・酸性泉・アルカリ泉など。

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日本歴史地名大系 「鳴子温泉」の解説

鳴子温泉
なるこおんせん

[現在地名]鳴子町 湯元・河原湯

陸羽東線の鳴子・東鳴子両駅を利用するたきノ湯・河原かわら湯・田中たなか湯・くるま湯などの総称として用いられるが、東鳴子駅を利用する田中湯などを東鳴子温泉として区別する場合もある。近世までは湯元ゆもと地区にある滝ノ湯・河原湯二湯を鳴子温泉と称した。古くは啼子なきご湯ともいい(寛政一一年「啼子碑」など)、近世中期以降湯治客も増え、文化一四年(一八一七)に江戸で発行された「諸国温泉功能鑑」では「仙台成子の湯、諸病吉」とあり東前頭五枚目に位置付けられ、幕末には仙台藩領を代表する温泉となった。温泉街には湯治客目当ての土産物屋も立並び、文政年間(一八一八―三〇)の紀行文「大八洲遊記」には「温泉ヲモツテ生活ヲ為ス者百五十戸、漆器ヲ販スル者亦数戸アリ」と記す。また湯治場の様子について、文政一〇年に滝ノ湯の横屋善十郎の宿に投じた小宮山昌秀は「八畳席ノ座敷床モアリ、小火炉アリテ茶ヲ煮ルベシ。次席モ同ジホドニテ、三尺ノ炉アリテ食ヲ炊クベシ」「庭後ノ浴槽ニ入リ試ムルニ、川度ノ熱セル如クニハアラズ。ヨキホドノ温泉ナリ。又宅前ニ大ナル浴室アリ。浴槽三ツニシキリ、熱・温・冷トワケタリ。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鳴子温泉」の意味・わかりやすい解説

鳴子温泉
なるこおんせん

宮城県北西部,江合川 (荒雄川) の段丘上に立地する温泉。大崎市に属し,鳴子温泉郷の中心をなす。泉質は硫酸塩泉,単純泉,食塩泉,酸性泉など多種類である。泉温は 100℃の高温で湯量も豊富。平安時代の開発ともいわれ歴史は古く,日本有数の湯治場として発展してきた。近くに鳴子峡鳴子ダム,鳴子スキー場があり,秋田県と結ぶ観光道路が整備されて観光温泉地としての性格を強めた。温泉湧出時にまつられた温泉神社がある。こけしで知られる。 JR陸羽東線,国道 47号線が通る。

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デジタル大辞泉プラス 「鳴子温泉」の解説

鳴子温泉

宮城県大崎市、荒雄川沿いにある鳴子温泉郷の中心的温泉地。“奥州三名湯”のひとつに数えられるなど古くから知られる温泉。

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