高柿村(読み)たかがきむら

日本歴史地名大系 「高柿村」の解説

高柿村
たかがきむら

[現在地名]金砂郷村高柿

山田川の下流西にあり、北は岩手いわて村。この地方は一四世紀半ば足利尊氏より山入氏に与えられ、「新編常陸国誌」の山入氏の項に「与義五子アリ、長ヲ義郷ト曰フ(中略)退テ高垣ニ居ル」とあり、また同書の高垣氏の項に「新四郎信久(中略)天正十九年、佐竹義宣ヨリ、廿貫文ノ地ヲ与ヘラル、之ヲ高垣ノ祖トス」とみえる。当時の高垣は周辺の地域も含んだと思われ、「常陸国北郡里程間数之記」に「高柿を親郷と唱ふる事ハ高柿より分郷となる村々左之通、大方、竹合、千寿、下利員、中利員、上利員、箕村、高柿、〆八ケ村、今ニ高柿を親郷と云土人の説」と記される。文禄五年(一五九六)の御蔵江納帳(秋田県立図書館蔵)によれば、高垣(柿)三〇〇石余の地は佐竹義宣の蔵入地で、田中新左衛門の預り地となった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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