駿河紙(読み)するががみ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「駿河紙」の意味・わかりやすい解説

駿河紙
するががみ

駿河国 (静岡県) で産した紙。コウゾガンピクワ材料とする。近世になりミツマタ (三椏)原料とした駿河紙が有名になった。伝説によれば,旗本岡部某の家臣渡辺兵左衛門が,富士山麓ミツマタを見つけ,農民に栽培をすすめて製紙業を盛んにしたという。大正以後産出は衰えた。駿河紙の紙子 (かみこ) は名高く,井原西鶴の『日本永代蔵』にもみえる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android