首切・首斬(読み)くびきり

精選版 日本国語大辞典 「首切・首斬」の意味・読み・例文・類語

くび‐きり【首切・首斬】

〘名〙
① 首を切ること。特に刑罰の一つとして、犯罪人の首を切ること。斬首(ざんしゅ)。斬罪(ざんざい)
※浄瑠璃・冥途の飛脚(1711頃)中「此次は段々に巾着きりから家尻切(やじりきり)はてはくび切りいかにしても笑止な」
② 死刑囚の首を切る役人。首切り役人。特に江戸幕府では、町同心がその役に当たった。
※歌舞伎・天衣紛上野初花(河内山)(1881)六幕「今にも御用となる時は、世に首切りと名の高い、山田浅右衛門の手にかかり」
③ (「くびきりがたな(首切刀)」の略) =くびかきがたな(首掻刀)
※籾井日記(1582頃)一「宗長公今年十六歳にて童形に御座候へども〈略〉首切を抜きて民部を刺し」
免職にすること。罷免(ひめん)すること。解雇馘首(かくしゅ)
※真理の春(1930)〈細田民樹〉たこ「今は〈略〉失業と老朽と首(クビ)きりが待っているばかりですね」
⑤ 根巻石(ねまきいし)を柱に取り付けるため、柱を少し切り欠いた部分をいう。〔日本建築辞彙(1906)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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