(読み)すえる

精選版 日本国語大辞典 「饐」の意味・読み・例文・類語

す・える【饐】

〘自ア下一(ヤ下一)〙 す・ゆ 〘自ヤ下二〙 飲食物などが腐ってすっぱくなる。腐敗してすくなる。すゆる。
※人天眼目万安抄(1654)二「貪人はすえた臭い飯なれども逢ふたを好いことに思て喫するぞ」
[補注](1)「前田本仁徳紀」「十巻本和名抄」などに、古形として四段動詞「すゆる」が見られる。
(2)「浮・諸道聴耳世間猿‐五」に「冷飯がすゑりましたゆへ」と、連用形に「すえり」の語形の例が見られる。

すゆ・る【饐】

〘自ラ四〙 =すえる(饐)
書紀(720)仁徳四年三月(前田本訓)「温飯(おほもの)煖羹(おほみあつもの)・酸(スユリくさ)らずは、易へず」

い‐・す【饐】

〘自サ変〙 食物がいたんでくさる。薬や茶が古くなるなどして変質する。〔文明本節用集(室町中)〕

す・ゆ【饐】

〘自ヤ下二〙 ⇒すえる(饐)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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