養甫軒(読み)ようほうけん(英語表記)Yofogen, Paulo

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「養甫軒」の意味・わかりやすい解説

養甫軒
ようほうけん
Yofogen, Paulo

[生]永正12(1515)頃.若狭
[没]慶長1(1596).長崎
安土桃山時代のキリシタン伝道士,イエズス会修道士。本名不詳。京都で医を業とし「ようほうけん」と称したというが漢字は不明,かりに養甫軒をあてている。 50歳頃受洗,バテレン (伴天連)助手をつとめ天正8 (1580) 年イエズス会に入り,同 17年その修練士となった。文書伝道にも大きく貢献。宣教師 A.バリニャーノがもたらした印刷機で,子息ビビセンテと共訳した『聖徒 (サントス) の御作業』 Sanctos no Go Saguioをローマ字で肥前高来 (たかく) 郡加津佐 (かづさ) のイエズス会コレジヨから,同 19年に出版した。 (→キリシタン物 )

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android