飯綱(町)(読み)いいづな

日本大百科全書(ニッポニカ) 「飯綱(町)」の意味・わかりやすい解説

飯綱(町)
いいづな

長野県北部、上水内郡(かみみのちぐん)にある町。2005年(平成17)同郡牟礼村(むれむら)、三水村(さみずむら)が合併して町制施行、飯綱町となる。町域は北にそびえる斑尾山(まだらおさん)(標高1382メートル)から西の飯縄山(いいづなやま)(標高1917メートル)にかけての穏やかな丘陵地と、千曲(ちくま)川の支流鳥居(とりい)川の河岸段丘上に広がる。日本海の影響を受ける積雪寒冷地で、内陸性気候のため寒暖の差が激しい。しなの鉄道北しなの線(旧、JR信越本線)、国道18号が通じるほか、町北部を上信越自動車道が横断している。純農村で、米とリンゴ栽培などの農業が主産業だが、飯綱高原にはスキー場、ゴルフ場のほか、温泉や別荘地が開発され、上信越道開通を機に年間を通じて多くの観光客が訪れる。室町時代には、町の北部、芋川平(いもがわだいら)に芋川氏の館が置かれ、周辺に若宮城、鼻見(はなみ)城などが築かれた。江戸時代には中央部を南北に通っていた北国脇往還(ほっこくわきおうかん)の牟礼宿一帯の中心で、同往還の中間点として栄えた。面積75.00平方キロメートル、人口1万0296(2020)。

[編集部]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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