顕申(読み)あらわしもうす

精選版 日本国語大辞典 「顕申」の意味・読み・例文・類語

あらわし‐もう・す あらはしまうす【顕申】

〘他サ四〙 (「もうす」は「いう」の謙譲語)
① 自発的に、自分の罪を役所に申し出て自首する。上代犯人に自らあやまちを悔い改める途(みち)を開かせる方法で、処罰を一等減じた。代理人が申し出ることも許されていた。
書紀(720)大化元年九月(北野本訓)「吉備笠臣垂、中大兄に自主(アラハシマウシ)て曰さく『吉野古人皇子、〈略〉謀反けむとす。臣(やつかれ)、其の徒に預(くは)はれり』とまうす」
② 隠さないですっかり申し上げる。
源氏(1001‐14頃)行幸「やがてかかる事なんと、あらはし申べきやうを思ひめぐらして、消息(せうそこ)申ししを」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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