頭甲類(読み)とうこうるい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「頭甲類」の意味・わかりやすい解説

頭甲類
とうこうるい
[学] Cephalaspidomorphi

脊索(せきさく)動物門Chordata、脊椎(せきつい)動物亜門Vertebrataあるいは頭蓋(とうがい)亜門Craniata、無顎(むがく)上綱Agnatha、頭甲綱(骨甲(こっこう)上綱Osteostracomorphiとする研究者もいる)に属する魚類総称あごを欠くことで特徴づけられる無顎類の現生種に化石種を含める分類体系は研究者によってかならずしも一致していないが、ヤツメウナギ目と化石種を含む頭甲綱と、ヌタウナギ目を含むヌタウナギ綱に分けられることが多い。しかし現生種のヤツメウナギ類に対してヤツメウナギ綱を、ヌタウナギ類にはヌタウナギ綱を使用し、頭甲綱と翼甲(よくこう)綱(ヌタウナギの祖先ではないかとされる種)を化石種に限定して使用する研究者もいる。外骨格は現生種では完全に失われているが、化石種ではよく発達したものをもつものが多く知られている。頭甲の名称はそれに由来する。

[尼岡邦夫 2015年9月15日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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