領知朱印状(読み)りょうちしゅいんじょう

山川 日本史小辞典 改訂新版 「領知朱印状」の解説

領知朱印状
りょうちしゅいんじょう

豊臣政権および江戸時代豊臣秀吉将軍が発給した知行を安堵する文書。将軍の代替りのほか,大名新規取立てや転封の際に発給された。江戸時代,10万石以上の大名には判物(はんもつ)が与えられたが,両者を総称して「御朱印」とよばれた。別紙として領知目録がそえられる。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の領知朱印状の言及

【知行宛行状】より

… 鎌倉時代では将軍の袖判下文(くだしぶみ)ないし幕府政所下文が,室町時代では将軍の発する御判御教書(みぎようしよ)(袖判御教書)が,戦国時代には大名の判物(はんもつ)ないし印判状が用いられた。江戸時代になると,将軍が大名に対して所領を宛行うものは領知朱印状と呼ばれ,知行宛行状というときには将軍が旗本に,また各大名が自己の家臣に対して発給するものを指す。将軍が旗本に発する知行宛行状は朱印状の形式であり,徳川氏の関東入部以降,寛永期(1624‐44)にかけて出されている。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」