青丘永言(読み)せいきゅうえいげん

改訂新版 世界大百科事典 「青丘永言」の意味・わかりやすい解説

青丘永言 (せいきゅうえいげん)

李朝時代に編まれた朝鮮最初時調短歌)集。英祖朝の第一の歌人,金天沢(号,南坡)が編集。《海東歌謡》とともに李朝時代の歌集としては最も完備したものである。現在,《京城大学本》と《珍書刊行本》の2種がある。いずれも高麗末から18世紀当時の時調を中心に収めたもので,前者は千十数首を収め,英祖4年(1728)の鄭潤卿,金天沢らの序文がある。後者は580首を収録し,両本とも曲調別の分類をしている。音楽教本として編集したもので,序文によると散在している各文献から抄録したほか,口碑によるものも採録したとある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android