電気こたつ(読み)でんきこたつ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「電気こたつ」の意味・わかりやすい解説

電気こたつ
でんきこたつ

木製の櫓(やぐら)にヒーターを下向きに取り付けた暖房器具赤外線ランプを利用した赤外線式と、さらに送風機を利用し、温風の循環をさせるファン付きとに大別されている。また櫓の形により、座卓のような家具調こたつと、普及型の櫓こたつ(一般にホームこたつという)に分類される。赤外線式は400~600ワットクラスが主流で、赤外線ランプには主ヒーターと補助ヒーターを内蔵している。主ヒーターは自動温度調節器で「入・切」をし、補助ヒーターはつねに通電されていて、こたつ内温度を保っている。特長は暖かみのある赤色光と赤外線の放射である。ファン付きのものは、400~500ワットが主流になっている。櫓内には赤外線クォーツヒーター、送風機、自動温度調節装置などが取り付けてある。赤外線クォーツヒーターは石英quartz)管の内部に不活性ガス(アルゴンガスなど)が封印されており、タングステン線発熱で、速熱性とともに耐久性にも優れ、さらに送風機による温風の循環で、こたつ内の温度は均一化されている。どの方式も、万一異常に温度上昇したとき、温度ヒューズで電源を切るようになっている。保温性のよいふとんを用い、こたつの下にマットを敷くこと、コードをていねいに扱うことなどを必要とする。

須田 洋]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例