雲立涌(読み)クモタテワク

デジタル大辞泉 「雲立涌」の意味・読み・例文・類語

くも‐たてわく【雲立×涌】

平行した蛇行曲線の中に雲の形を描いた文様親王または摂政関白ほう指貫さしぬき女子うちきなどの文様に用いられた。くもたちわき

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「雲立涌」の意味・読み・例文・類語

くも‐たてわき【雲立涌】

〘名〙 (「くもだてわき」とも) 立涌文様の一つ。立涌の間に雲形を配したもの。上皇、親王、または摂政の指貫、関白の袍の文様に用いる。くもたちわき。
太平記(14C後)二四「黄練貫の御衣に、御直衣、雲立涌(クモタテワキ)、生(すずし)織物薄色の御指貫を召されたり」

くも‐たちわき【雲立涌】

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の雲立涌の言及

【立涌文】より

…〈たちわく〉〈たちわき〉ともいう。東洋,西洋に古くからあるが,日本では間の空間に配した文様により雲立涌,梅立涌,波立涌,唐草立涌などと呼ぶ変化形がある。正倉院宝物には〈立涌花文暈繝風通(たてわくかもんうんげんふうつう)〉(奈良時代)がある。…

※「雲立涌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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