雲の旗手(読み)くものはたて

精選版 日本国語大辞典 「雲の旗手」の意味・読み・例文・類語

くも【雲】 の 旗手(はたて)

(「旗手」は当て字。「くものはだて」とも)
① 雲のはて。空のはるかなはて。
※新撰万葉(893‐913)下「天の原はるばるとのみ見ゆるかな雲之幡手も色こかりけり」
② (「はたて」の「はた」を旗と解して) 雲のたなびくさまを旗がなびくのに見立てていう語。旗のように風になびいている雲。
拾遺(1005‐07頃か)恋四・九〇二「吹く風に雲のはたてはとどむともいかが頼まん人の心は〈よみ人しらず〉」

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