陰武者・影武者(読み)かげむしゃ

精選版 日本国語大辞典 「陰武者・影武者」の意味・読み・例文・類語

かげ‐むしゃ【陰武者・影武者】

〘名〙
① 敵を欺いたり、いざという際に身代わりにしたりするために、主将などに似た人物に本人と同じ姿をさせた武者。にせ武者。
※浄瑠璃・近江源氏先陣館(1769)八「さりながらこの佐々木。古への将門に習ひ。一人ならず二人三人の影武者あって、何れをこれと見分けがたし」
裏面にあって人のために働き、または指図する者。黒幕
※二人女房(1891‐92)〈尾崎紅葉〉下「お滋・三池といふ二人の影武者が附いてゐるので、隠居は益(ますます)我を張って」
③ 相場で、人に知られないように匿名他人売買を扱わせる有力な相場師をいう。〔取引所用語字彙(1917)〕

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