閨・寝屋(読み)ねや

精選版 日本国語大辞典 「閨・寝屋」の意味・読み・例文・類語

ね‐や【閨・寝屋】

[1] 〘名〙
① 夜寝るために設けられた部屋。寝室寝間。寝所。よどの。
書紀(720)雄略七年八月(前田本訓)「斯の謀叛(みかとかたふけむとすること)を悪みて、盗(ひそか)に其の夫を殺して室(ネヤ)の内に隠埋(う)めて」
古今(905‐914)恋四・六九三「君こずはねやへもいらじこ紫わがもとゆひに霜はをくとも〈よみ人しらず〉」
② 奥深い所にある部屋。深窓。婦人の部屋。
源氏(1001‐14頃)帚木「父の年老い、物むつかしげにふとりすぎ、兄の顔憎げに、思ひやり異なる事なきねやのうちに、いといたく思ひあがり」
[2] (寝屋) 能登半島北方海上にある七ツ島の異称。鬼の寝屋島。
今昔(1120頃か)三一「今昔、能登の国の息(おき)に寝屋と云ふ嶋有なり。〈略〉其の鬼の寝屋に渡てぞ鮑を取て国の司には弁ける」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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