長蔵寺村(読み)ちようぞうじむら

日本歴史地名大系 「長蔵寺村」の解説

長蔵寺村
ちようぞうじむら

[現在地名]春野町長蔵寺

河内こうち村の東にある。南西に向かって流れる気田けた川支流熊切くまきり川の両岸に位置する。「掛川誌稿」によれば、村名は寛文期(一六六一―七三)以前に廃寺となった長蔵寺に由来し、古くは長蔵寺領村とよんだ。慶長期(一五九六―一六一五)検地帳では、くつす禰宜ねぎ・北・塩上・堀内・信濃畠・長蔵寺領の七村あったものが一村に統合されて長蔵寺村となり、ほかに寺平・弥陀島みだしま・中羽根の小名があると記している。「遠江国風土記伝」では一つには楠村と号し、または熊切村というとある。永禄四年(一五六一)二月二八日の今川氏真判物写(掛川誌稿)に「長増寺」とみえ、桶狭間の戦で討死した尾上彦太郎の跡職を弟某に安堵するのに伴い長増ちようぞう寺の山林竹木等は従来どおり地頭の計らいとされている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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