長良三郷(読み)ながらさんごう

日本歴史地名大系 「長良三郷」の解説

長良三郷
ながらさんごう

長良川の北岸に位置し、江戸時代の上福光かみふくみつ真福寺しんぷくじ・中福光三ヵ村の総称。南北に走る北美濃街道(高富街道)と長良川の結節点にあたり、舟運の拠点、川渡場など交通の要地として早くから町並が形成された。嘉永七年(一八五四)の長良家並絵図(大野家蔵)などをみると、三村の村域は複雑に入組んでいたことが知られる。なお江戸時代初期には長良村と記した史料も散見される。天正一〇年(一五八二)六月頃と推定される年月日未詳の織田信長側室小倉氏消息(崇福寺文書)に「なから」とみえ、本能寺の変後、織田信孝・豊臣秀吉軍の丹羽長秀が当国に入り、当地に陣を張った。同一七年一一月二一日、秀吉は「長良」のうち八〇〇石の地を池田恒興の母に与えている(「豊臣秀吉朱印状写」岡山大学蔵)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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