濃州徇行記(読み)のうしゆうじゆんこうき

日本歴史地名大系 「濃州徇行記」の解説

濃州徇行記
のうしゆうじゆんこうき

八巻 樋口好古著

成立 寛政年間か

写本 岐阜県立図書館ほか

解説 尾張藩大代官に進んだ著者が、尾張国全土および美濃の尾張藩領内をくまなく巡回して書留めた「郡村徇行記」のうちの美濃部分をいう。美濃国内の尾張藩領を太田御代官所部・錦織御先手物頭所部・水野御代官所部・上有知御代官所部・岐阜奉行所部・北方御代官所部・鵜多須御代官所部に分けて、自らの職務遂行に必要な村内の概況を書き記した。概免・元高・田畑反別・立地・家数・人数・牛馬数などのほか、実地踏査に基づいた村の様子が詳述され貴重である。

活字本 一信社出版部刊美濃大史料文庫四(大衆書房復刻)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報