鍋倉名(読み)なべくらみよう

日本歴史地名大系 「鍋倉名」の解説

鍋倉名
なべくらみよう

[現在地名]多良木町多良木 里城

小椎こじい川と球磨川が合流する丘陵の一区画を地元の人は鍋倉と称する。相良頼景は弥五郎頼氏に対して「以多良木授頼氏続其後、於是始有上相良号、而平原、新堀窪田岩崎、黒肥地、肥地岡、鍋倉、井口、乙益九氏、称之上相良之小苗字」(求麻外史)と上相良氏を名乗らせ、この地は鍋倉氏が本拠にしていたと思われる。正応六年(一二九三)、頼氏は子息彦三郎頼秀に現在の牛島うしじま馬門まかど付近などを譲っているが(同年七月二〇日「相良上蓮譲状」相良家文書)、年月日未詳の相良頼資申状案(同文書)によると、正応六年の譲状にはまったく交名が付けてなかったにもかかわらず、八岡やおか名とともに勝手に鍋倉名として名編成をしていたことがわかる(→八岡名

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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