銭苔・地銭(読み)ぜにごけ

精選版 日本国語大辞典 「銭苔・地銭」の意味・読み・例文・類語

ぜに‐ごけ【銭苔・地銭】

〘名〙 苔類ゼニゴケ科のこけ。世界各地の陰湿地に生え、特に人家付近に多い。体は扁平で幅一センチメートル内外、分枝を繰返して円形地上にひろがる。表面は深緑色で多数の微小な六角形の区画があり、おのおのの中央に気体の出入口である気室孔が白点状に見える。裏面白色で多数の毛状の仮根がある。表面には、しばしば径二~三ミリメートルの杯状体があり無性芽を生じる。雌雄異株雌器托は長さ二~三センチメートルの柄があって直立し、約一〇個の指状の突起物があって傘状に開き、径一センチメートルほどになり、後に胞子を出す。雄器托は長さ一~二センチメートルの柄をもち、径五~一〇ミリメートルの皿状で八個の浅い凹凸がある。まぜにごけ。〔多識編(1631)〕

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