金樹仁(読み)きんじゅじん(英語表記)Jin Shu-ren

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「金樹仁」の意味・わかりやすい解説

金樹仁
きんじゅじん
Jin Shu-ren

[生]光緒9(1883).甘粛,導河
[没]?
中国の政治家新疆主席として内外名声をとどろかせた楊増新の部下となり省政府委員をつとめた。 1928年,楊が暗殺されたのち省主席として極端な専制統治を行なった。しかし,31年ハミのイスラム教徒反乱で甘粛のイスラム軍閥馬仲英の侵入招き,さらに 33年ウルムチに起った白系ロシア人部隊のクーデターで失脚,シベリア経由で天津に逃亡した。南京政府は,彼が 31年にソ連密約を結んだとして投獄したが 35年釈放した。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「金樹仁」の解説

金樹仁(きんじゅじん)
Jin Shuren

1879~1941

中国の政治家。甘粛省出身。中華民国新疆(しんきょう)省主席(在任1928~33)。新疆に到来して,省政府民政庁長などを歴任。1928年の省主席楊増新(ようぞうしん)の暗殺後,主席に就任した。31年に勃発したムスリムの反乱の最中,33年4月に発生した政変で新疆を去った。

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