野間関跡(読み)のまのせきあと

日本歴史地名大系 「野間関跡」の解説

野間関跡
のまのせきあと

[現在地名]出水市境町

江戸時代、出水筋に設けられた関所で、肥薩国境(現熊本県境)から五キロほど、現在のこめ港の東方、さかい平松ひらまつの野間原にあった。鹿児島藩領から陸路で領外へ出る幹線道路には宝永二年(一七〇五)に定められた出水筋・高岡たかおか筋・大口筋の三筋があったが、このうち西海岸を通る出水筋が最も重要視されており、同筋の藩境に設けられた当関所は、いわば鹿児島藩領の表玄関口にあたっていた。さらに当関所が属する出水郷には多くの津・浦があり、また外国船の航路も近く、藩領外との往来を厳しく取締っていた鹿児島藩では出水郷および当関所を海陸ともに重要な関門と位置付けていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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