里方村(読み)さとがたむら

日本歴史地名大系 「里方村」の解説

里方村
さとがたむら

[現在地名]木次町里方

北流する斐伊川右岸に位置し、南は木次村。村内を出雲備後道が通る。現在の斐伊川と国道五四号に挟まれた地にある標高約一〇〇メートルの城名樋きなひ山は「出雲国風土記大原郡条にみえる城名樋山に比定され、「郡家の正北一里一百歩なり。所造天下大神大穴持命、八十神を伐たむとして城を造りたまひき。故、城名樋と云ふ」と記される。古代の大原郡家は風土記に記される方角・里程などから、地内字原の奥垣内うはらのうくげち辺りにあったと推定される。ただし城名樋山までの距離にやや食違いがあり、かつての城名樋山の麓が斐伊川の洪水によって浸食された可能性が考えられる(木次町誌)。風土記によると郡家の地は斐伊村といわれ、「原野。郡家の正東なり」とある。

里方村
さとがたむら

[現在地名]出雲市里方町

高浜たかはま川左岸にあり、北は日下くさか村・矢尾やび村、南は高岡たかおか村。明暦元年(一六五五)高浜村が山間部の山方やまがた村と平野部の里方村に分村したという。「雲陽大数録」では高九〇〇石。宝暦四年(一七五四)の神門郡北方万指出帳(比布智神社文書)では東西二三町一八間・南北六町二〇間、田三九町五反・畑一五町九反、家数七八・人数四〇八、牛一二・馬一〇、紺屋一・木挽三・糀屋二と記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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