那祖師大明神(読み)なそしだいみようじん

日本歴史地名大系 「那祖師大明神」の解説

那祖師大明神
なそしだいみようじん

[現在地名]峰町志多賀

中原なかばる鎮座祭神は須佐之男命。弥生時代後期の広形銅矛一三本が一括して奉蔵される。「延喜式」神名帳の上県郡一六座の一つ「那須加美乃ナスカミノ金子神社」は当社に比定されるが、現上対馬町小鹿おしかにも同名社がある。貞観一二年(八七〇)対馬の奈蘇上金子神に従五位上が与えられた(「三代実録」同年三月五日条)。当地と小鹿の間のこう山に本山もとやま・かなご・かなくら・北山きたやまと称される祠があり、両所の那祖師大明神はこの神山を遥拝する形になっていることから、本山はこの神の故山、かなごは御子神で、那祖師の神の神子というのが本来の社号であったと解される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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