遣繰(読み)やりくり

精選版 日本国語大辞典 「遣繰」の意味・読み・例文・類語

やり‐くり【遣繰】

〘名〙
① 不十分なものをあれこれ工夫して都合をつけること。工面。くりまわし。
※評判記・難波鉦(1680)序「所せきやりくりをしらざらんはいと口おし」
当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉四「苦しき中にも融通(ヤリクリ)して」
② 男女が密会をすること。特に、女郎が情夫などとひそかに会い、情交すること。やもじ
浮世草子・好色一代女(1686)二「せはし男に気を付、やりくりの後、やり手よびて」

やり‐く・る【遣繰】

〘他ラ五(四)〙 やりくりをする。不十分なものをいろいろに工夫して都合をつける。くりあわせをつける。くりまわす。
洒落本・五大力(1802)発端其位もありゃアどうかかうかやりくられるのさ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

破壊措置命令

弾道ミサイルなどが日本に飛来・落下する恐れのある場合に、それを破壊するよう防衛大臣が自衛隊に命じること。弾道ミサイル破壊措置命令。[補説]原則として内閣総理大臣の承認を得た上で行われるが、事態の急変な...

破壊措置命令の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android