遠浅沼(読み)とあさぬま

日本歴史地名大系 「遠浅沼」の解説

遠浅沼
とあさぬま

早来町と苫小牧市の境界にあった沼。JR室蘭本線遠浅駅の西方にあたり、安平あびら川に流出していた。面積は一・一二平方キロ。勇払ゆうふつ原野北端に位置し、周辺には遠浅川・安平川の泥炭低地が広く分布している。第二次世界大戦前から淡水漁業生計をたてる人がおり、昭和三六年(一九六一)に年間一二〇万円の収入を上げた。このためウトナイ湖や勇払川とともに漁業権が勇払川淡水漁業組合に設定されていた。一方、遠浅側の地(現在の早来町字遠浅)には道庁斡旋で六一戸の開拓者が入植しており、湿地帯の水位を下げるよう陳情が繰返されていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android