透間・隙間(読み)すきま

精選版 日本国語大辞典 「透間・隙間」の意味・読み・例文・類語

すき‐ま【透間・隙間】

〘名〙
① 物と物との間のあいている所。あきすきめ。いとま。すき。
拾遺(1005‐07頃か)恋四・九〇一「手枕のすきまの風も寒かりき身はならはしの物にぞありける〈よみ人しらず〉」
② あいている時間。ひま。時間の余裕。あき。いとま。すき。
※夜の寝覚(1045‐68頃)四「昔もさばかりすきまなかりしをりをりの、あながちに交(かは)ひし言の葉など思ひつづくるに」
③ 人と人との間に生ずる心理的な距離。疎遠な感じ。
史記抄(1477)一一「有隙とは、人の中のあわいがあきて、すきまのでくるを云ぞ」
気持のゆるみ。油断。てぬかり。また、乗ずべき機会。すき。
源氏(1001‐14頃)東屋「すべて、いと、またくすきまなき心もあり」
人通りの途絶えた時間。人のいなくなった時。
浮世草子好色一代女(1686)四「さてはと人の透間(スキマ)を見あはせ〈略〉『我等に何ぞ用があるか』と小語(ささやき)ければ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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